態度の悪い看護師に出会ったとき。クレームを伝えるべきか迷う方へ

態度の悪い看護師に出会ったとき。クレームを伝えるべきか迷う方へ

診察や入院、検査などで不安な気持ちのときに、看護師さんの言葉や態度が冷たく感じられると、その不安がさらに大きくなってしまうことがありますよね。「ちょっと聞きたいことがあったのに、忙しそうで聞けなかった」「言い方が強くて、怖くて何も言えなかった」——こういう経験をした方もいるのではないでしょうか。

病院という場所は、ただでさえ緊張したり不安になったりしやすい場所です。そこで受けた態度の悪さは、普段以上に強く心に残ってしまうことがあります。

この記事では、態度の悪い看護師に出会ったときの背景にある事情、クレームを伝えるかどうかの考え方、そして自分の気持ちとの向き合い方についてお伝えします。

看護師の態度が悪くなる背景にあるもの

業務量の多さと人手不足

医療現場は、慢性的な人手不足や、一人当たりの業務量の多さが指摘されることが多い職場です。複数の患者を同時に担当しながら、記録や処置などの業務をこなす中で、一つひとつの対応に十分な時間や心の余裕を持てないことがあります。

緊急度の高い状況が常に隣り合っている

医療現場では、急な対応が必要な場面が常に起こり得ます。そうした緊張感の高い環境にいると、普段は丁寧に対応できることでも、余裕がなくなって言葉や態度がきつくなってしまうことがあります。

感情の摩耗(精神的な疲労)

多くの患者やその家族と向き合う仕事の中で、感情的な負担が積み重なり、対応が淡々としたものになったり、表情が硬くなったりすることがあります。これは「思いやりがない」というより、感情面でのエネルギーが限界に近づいているサインである場合もあります。

個人の特性として、態度に問題がある場合もある

もちろん、すべてが環境や状況の問題というわけではなく、個人の対応の仕方そのものに問題がある場合もあります。同じ職場の中でも、患者への態度に大きな差があると感じる場合は、その看護師個人の特性である可能性が高くなります。

参考:態度が悪いとクレーム言われる看護師、それって本当に私のせいなの

クレームを伝えるべきかどうかの考え方

「治療やケアに直接影響するかどうか」を一つの基準にする

態度の悪さが、必要な説明を受けられない、痛みや不安を伝えにくくなるなど、治療やケアそのものに影響している場合は、伝えることを検討したほうがよい状況です。一方で、「少し言い方が気になった」程度であれば、状況に応じて判断することもできます。

伝える相手は「その人」でなくてもいい

態度の悪さを直接本人に伝えることに抵抗がある場合、看護師長や患者相談窓口、医療相談室など、第三者を通じて伝える方法もあります。多くの病院には、患者からの意見や相談を受け付ける窓口が設置されています。

事実を中心に、具体的に伝える

「態度が悪かった」というだけでなく、「いつ、どんな場面で、どんな言葉や対応があったか」を具体的に伝えることで、病院側も状況を把握しやすくなります。感情的な表現よりも、事実を整理して伝えることが、改善につながりやすい伝え方です。

カスハラも話題になっているので、伝え方には注意

他業界でもそうですが、介護や医療の業界でも、「カスハラ(カスタマーハラスメント)」が話題になっており、たとえ患者さん側の主張が正しいことだとしても伝え方次第ではハラスメント扱いにされて逆にクレームをつけた側が悪く言われてしまうこともあります。

東京都のカスハラ防止条例での「カスタマーハラスメント」の定義

2025年4月1日に施行された東京都のカスハラ防止条例では、カスハラを「顧客等から就業者に対し、その業務に関して行われる著しい迷惑行為であって、就業環境を害するもの」と定義しています

引用:介護業界でのカスハラとは?事例や対応方法(介護健康福祉のお役立ち通信)

職員を長い時間拘束したり、病院内の備品などを叩いたり壊したり、例えば待合室などなどと他の患者さんがいるところで大声で怒鳴りつけたりするような方法だと、カスハラ扱いでせっかく正しい訴えをしていても台無しになってしまうので注意しましょうか。

伝えないという選択も間違いではない

特に、これから継続して通院や入院が必要な場合、関係性を気にして伝えることに迷う方もいると思います。今後の関わり方への影響が心配な場合は、伝えるタイミングや方法を工夫する、あるいは伝えずに距離を置くという選択も含めて、自分の状況に合わせて考えて大丈夫です。

不安なときに受けた態度の悪さは、特に心に残りやすい

病気や治療への不安を抱えている状態のとき、人は普段より周囲の言葉や態度に敏感になります。そのため、普段なら気にならないような対応でも、強く心に残ってしまうことがあります。

「あのときの態度が、今でも忘れられない」と感じるのは、決して大げさなことではありません。不安な状態のときに受けた言葉や態度は、それだけ強く記憶に刻まれるものなのです。

自分を守るためにできること

付き添いをお願いする

一人で対応することが不安な場合は、可能であれば家族や信頼できる人に付き添ってもらうことで、心理的な負担を減らすことができます。第三者がいることで、対応そのものが変わることもあります。

聞きたいことをメモしておく

緊張していると、聞きたいことをその場で言えなくなってしまうことがあります。事前に質問や伝えたいことをメモしておくことで、必要な情報を伝えやすくなります。

「合わない」と感じたら、可能な範囲で対応を変えてもらう

病院によっては、担当者の変更や、別の窓口での相談に対応してもらえる場合があります。「この人には言いにくい」と感じることは、決して悪いことではありません。気遣いができない人との関わりに疲れてしまうのと同じように、医療の場でも、無理に同じ相手と関わり続ける必要はありません。

まとめ

態度の悪い看護師の背景には、人手不足や業務の多さ、緊張感の高い環境、感情の摩耗などが関係していることがあります。一方で、個人の対応に問題がある場合もあります。

クレームを伝えるかどうかは、治療やケアへの影響を一つの基準にしながら、相談窓口の活用や事実を中心とした伝え方を検討してみてください。不安なときに受けた態度の悪さが心に残るのは自然なことです。自分を守るための選択を、大切にしてください。

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